板橋区の2017年度最終補正予算に反対しました

c0120926_15391706.jpg
本日(3月2日)、2017年度最終補正予算に対する表決が行われ、反対しました。
日本共産党区議団を代表して討論を行いました。
討論全文は、以下の通りです。

ただいまから、日本共産党板橋区議団を代表して議案第5号2017年度板橋区一般会計補正予算、及び議案第6号同国民健康保険事業特別会計補正予算、議案第7号同介護保険事業特別会計、議案第8号同後期高齢者医療事業特別会計補正予算に反対する立場で討論を行います。

 

 本補正は、2017年度の最終補正予算です。

区は、当初から「雇用・所得環境の改善が続き、経済の好循環」と言ってきました。しかし、一人あたりの所得が増えていると言っても、課税標準額を見ると増加した7,641人の納税義務者のうち、6割が200万円以下で低所得層です。雇用の増は、非正規雇用が拡大しているというのが実態です。

区民の暮らしは、実質賃金は下がりつづけ、物価高の中で厳しさを増しています。今回の補正予算は、係数整理にとどめず、広がり続ける格差への対応や、区民の暮らしを支える手立てを講じたかどうかが問われています。

反対する第一の理由は、厳しい区民の暮らしの実態に寄り添っていないことです。

まず、貧困対策はまったく不十分です。

区のひとり親家庭実態調査では「子どもの就学にかかる費用の軽減」が必要な施策のトップになっています。それは、区の意識意向調査でも同様に「経済的支援」が求められています。就学援助の前倒し支給など、経済的支援に踏み出すべきです。

若者と高齢者の貧困対策で最も求められているのが住宅への支援です。住宅マスタープラン策定のためのアンケートでは、20代の60.2%が「住まいの確保や家賃負担軽減への支援」を求めています。70代以上の38.6%が「公営住宅の整備」を求めています。住まいの保障は、生活基盤の崩壊を防ぐことです。。家賃負担を軽減することは待ったなしの課題です。しかし、区は検討すら行っていません。

貧困の広がりに対して対策が間に合っていないのは「現金給付をしない」とする区の方針です。この考えを撤回し、貧困対策に正面から取り組むべきです。

保育園待機児対策は、小規模保育所を6ヵ所整備するとした予算が、半分の3か所しか整備できていません。「マッチングできなかったこと」を理由にしていますが、9月時点で見通しが立っていなかったことから考えれば、区が、場所を確保するなどの新たな対応を行うべきでした。

各学校から寄せられる学校要望予算は、小・中合わせて約3千万円残しています。そのことは10月時点で判明しています。一部前倒ししていると聞きますが、工事や対応件数を追加し、一つでも多くの要望に応えることができたはずです。

板橋第9小学校が廃止されますが、あいキッズとしての引継ぎ方針も交流事業の予算もなく、事業者任せとなっています。25人もの子どもが転校する板橋第8小学校のあいキッズは、交流対象にもなっていません。早急に改善し対応すべきです。

あいキッズの男女共用トイレが未だに17カ所も残されている問題は、成長・発達時期を学童保育で過ごす子どもたちへの人権問題です。直ちに整備が必要です。少なくともパーテーション設置などは、緊急対応ができるはずです。

学校要望もあいキッズも、年度初日の依命通達で、「契約差金や事務事業の見直しで発生した不用額については、原則として他の事業に転用しない事」と徹底してきたからです。執行残が、早い段階で確定するにも関わらず、6月補正や9月補正で減額せず、最終補正まで温存し、最後に基金に積み上げるという結果を生んでいます。それは、区民に約束した単年度の予算執行を実施しないことを前提にするものであり、重大な問題です。

また、前年実績を精査しないまま計上しているため、児童館の水光熱費は、廃止前のまま予算化し、最終補正で減額しています。事業がないにもかかわらず予算計上したことは、単純ミスではすみません。

耐震調査助成は、実績が低いにもかかわらず、前年同様に予算化したため、当初予算に対し、94%も減額しています。余ったお金は基金に積み上げる。これでは、余らせることを前提とした予算編成と言わざるを得ません。

財政運営のあり方を抜本的に見直すべきです。

医療と介護が命と尊厳を守るものになっていません。

国民健康保険事業は、前年度歳計剰余金が約24億円です。こんなに剰余金が発生するなら、保険料を上げる必要はなく、むしろ引き下げることだってできたはずです。

高すぎる保険料を払えない区民への差押えは、1月末時点で546件に上っています。昨年の318件を大きく超えています。都の交付金が昨年の2倍になる事を喜んでいる場合ではありません。むしろ、払えない人の生活状況をよく聞き取る相談対応を強化することこそ必要です。そして、払うことのできる保険料へ引き下げるべきです。

後期高齢者医療保険は、国の所得割激変緩和策の縮小により、1,525人が8,500円の負担増となっています。75歳以上の高齢者の年金暮らしを考えれば、国が削減した分を区独自でカバーすべきです。

介護保険事業は、第6期計画の最終年度です。介護給付費準備基金に約9億円も積み増しし、基金総額は17億8,900万円です。計画当初は、基金は2億円残して残りの10億円を保険料抑制にあてるとしてきたのに、保険料を上げ、さらに積み増しした結果です。介護保険は、社会保険料の中でも最も負担率が高く、生活を圧迫しています。にもかかわらず、介護保険始まって以来、初めて「差押え」を実行しました。憲法に反する年金の差押えは、行うべきではありません。

産業融資利子補給は、約3100万円の減額補正で、昨年度の8割程度の実績に留まっています。そもそも、昨年度でも、利子補給108件、融資実績1268件で153億8千万円です。板橋区と同様に中小工業の自治体である大田区では、昨年度の利子補給は819件、融資実績は3,005件、261億8千万円で、利子補給でみても、板橋区の8倍以上です。また、大田区は、運転資金融資の支援が随時行われています。板橋区の製造業実態調査において、もっとも要望の大きい項目は「運転資金融資の充実」です。この声に積極的に応える融資制度に改善する必要があります。

反対する第二の理由は、住民不在の区政運営です。

保育料の値上げの際、利用者への説明も、意見聴取もなく、保育料値上げを決定しました。それは、高島平緑地の木の伐採でも同様です。説明不足のまま緑地の木が大量に伐採されたことに、住民から驚きと改善を求める声が多く上がりました。新たに看板を設置して対応したものの、説明は十分とは言えません。

公共施設整備計画も住民の意見を聞かずに推し進めた結果が、「集会所を残してほしい」と提出された多くの陳情に現われています。しかも、「保育に活用する」として児童館から子どもを追い出しておいて、8館が隣接する保育園の保護者会や雨の日の活用、倉庫としての暫定利用となっています。

「施設整備の費用対効果を検討した結果、待機児対策に活用するのは難しい」とする区の答弁は、結局、施設の役割や必要性ではなく、「総量抑制」による廃止ありきの計画だったと言わざるをえません。ただちに計画の見直しが必要です。

JR板橋駅B用地の活用にあたっては、2月に行った住民説明会でも区の計画に対し「住民にメリットはない」「保育園や出張所を」と求める住民の声を聞く姿勢はありません。紛糾した住民説明会の翌日、区の負担がどうなるかも未定のまま、JR東日本と協定を結びました。そもそもB用地は、区民の税金を36億円もかけて20数年も塩漬けにしてきた土地です。一体開発の理由にしてきた駅のエレベーターは、開発抜きで実施されました。あとは、住民と一緒に活用計画をつくればいいのです。今からでも遅くはありません、一旦立ち止まり、計画を凍結すべきです。

反対する第三の理由は、悪化する働き方の是正に取り組んでいないことです。

区職員団体のアンケートでは、約3割の保育士が仕事が終わらず持ち帰っています。しかも超過勤務は、「申請しにくい」という理由で54%が申請すらできない状況を放置してきたことは重大です。55%が仕事が時間内に終わらない理由を「人員不足」と回答しています。

区は超過勤務360時間を超える職員が100人近くいても、人件費比率ばかりを重要視し、定数を増員してきませんでした。そして、コストの削減が前提で、仕事の負担を減らす策は、委託に頼るだけです。委託化で本当に仕事量が削減できたのでしょうか。

中学校で6割、小学校で3割の教員が過労死ラインの残業を強いられている実態は、区の調査でも同様です。

公務労働の下で働く職員は、どの現場も疲弊しています。区として実態を把握し、ただちに改善すべきです。同時に、委託や指定管理者制度が拡大される下で、非正規・低賃金で働く労働者も公務労働に他なりません。実態把握と労働環境改善を、区として、責任を持つべきです。

 

最後に、基金積み立て最優先の財政運営です。

 今年度末の基金残高は、585億円です。財政調整基金は、約20億円積み増しし、ついに総額200億円を超えます。本来、計画に合わせ、必要額を示した上で、基金額を決めるべき目的基金である、公共施設整備基金に約19億円、義務教育施設整備基金に約29億円を積み増しししています。

区は、必要な額の算出について、「次の実施計画で3ヵ年の財政計画、それから、残り7年の財政計画で、事業量を見ながら算出する」と答弁しています。最終補正で積んだ額の根拠は、これから算出するというのでは、積み上げる基金に対する説明にはなっていません。積み立てありきの姿勢だと言わざるをえません。

また、補正予算の基本方針から、「緊急かつ必要性の高い施策に要する経費」の考え方を削除しています。区財政課長は、「各所管に確認をしている」と言いますが、年度初日の依命通達で「経費圧縮の可能性を最大限追求した上で執行する事」を全庁に徹底しています。これは、議会で決定した予算の執行率を引き下げることを常態化させるものです。にもかかわらず、補正予算の方針さえも「緊急的な対応」に背を向ければ、各所管から緊急対応の要求が上がるはずもありません。そして、残したお金は基金に積み上げるのです。

基金積み立てを優先する姿勢を転換し、区民の税金は、住民福祉向上のために活用することを強く求めて、私の討論を終わります。」




[PR]
# by YYkiriko | 2018-03-02 15:41 | Comments(0)

私立高校だったらプラス88万?!

息子の受験騒動が終わり、ホッとしています。
無事、都立高校に合格しました。

入学するはずだった私立高校でかかる費用を、初年度分だけ計算してみました。
私立に行くことになっていたら、88万円も多いことにギョッとしました。

私学助成の所得制限の見直しなど、お金の心配なく進学するための拡充はまだまだ必要です。


c0120926_15243546.jpg

[PR]
# by YYkiriko | 2018-03-02 15:23 | Comments(0)

JR板橋駅前「区有地にマンション建設?!」計画凍結を申し入れ

c0120926_17404327.jpg
 2月22日の住民説明会は、「住民にとってメリットはない!」「出張所をつくってほしいって言ってきたのに」「保育園は検討しなかったのか」「住民の声を無視している!」など厳しい意見が出され、紛糾しました。
 本日(2月27日)、日本共産党区議団として、区に対し、JR東日本との協定締結の中止と計画凍結を求めて、緊急に申し入れを行いました。
 申し入れの際、区は、すでに2月23日に基本協定を結んだことを示しました。また、政策経営部長は、「未来への投資だ」と言いましたが、住民にとって必要なのは「今」ではないでしょうか。今後も、現在の計画を凍結し、住民とともにつくる計画へ再検討を求めていきます。
※申し入れの全文は、以下の通りです。


板橋区長 坂本 健 様

2018227

日本共産党板橋区議団

板橋駅前用地(B用地)の一体的活用に関する基本協定締結の

中止を求める申し入れ

 板橋区は、板橋駅前用地(B用地)の一体的活用に関する基本協定を、JR東日本との間で、年度内(答弁では20182月中)にも締結するとの報告が、123日の企画総務委員会で行われました。

 基本協定の内容は、板橋区はB用地(約1,675㎡)の所有権を維持するものの、整備するとしている施設は、「商業施設は、JR東日本が選定した者が貸借し運営」「公益施設は、民間活力による運営」「住宅施設は、共同事業者が定期借地権住宅として分譲または賃貸」とされ、計画の全体は、JR東日本と共同事業者の手にゆだねるものとなっています。

共同事業者の募集は、区とJR東日本が共同で行うとしていますが、そこで行う市街地再開発事業(個人施行)は、JR東日本と共同事業者による施行とされています。計画では、地上35階、地下3階、高さ約130mの超高層マンション建設計画です。

1992年に板橋区が、国鉄清算事業団から約36億円で買い受けた区民の財産である公有地を、JR東日本による超高層マンション建設用地として提供するものに他ならないものです。

 基本協定では、板橋区は「公益施設を借り受ける場合は、公益性に配慮し賃借にかかる費用を協議する」としています。区は公益施設について、「インターフォーラム構想」の実現をめざすとし、「マルチファンクショナル」な「知と文化の交流拠点」として、多用途に利用できる交流スタジオ、情報発信と交流拠点となる区民プラザを、共同事業者の提案によって具体化するとしています。かかる費用はまったく明らかにされておらず、「ホール等に要する面積の賃借料を積算すると、地代収入以上の支出が想定される」(20179月企画総務委員会資料)との見込みが示され、また、支出総額を70年でならすと年間9千万円程度になるとの答弁が行われています。保育施設や介護施設、集会施設など、区民要望や地域住民の声も聞かずに、民間事業者の提案を待つという姿勢は、区民の財産は区民福祉の向上のために使うという原則から大きく逸脱したものです。

 板橋駅のバリアフリー化は、長年の区民の強い要求でした。区は、西口側のエレベーター設置は、一体開発の計画の中で確定していくと説明してきました。しかし、この度、2018225日に、西口、東口とも、改札口からホームまでのエレベーター及びエスカレーターが供用開始となりました。駅のバリアフリー化は、一体開発とは関係なく実現できたことが明らかとなりました。住民に対するこれまでの説明は、区の開発優先の姿勢の表れと言わざるを得ません。

 板橋区は「JR板橋駅舎改築との一体的な開発の機会を逃さず」計画を推し進めるとしていますが、板橋駅前用地(B用地)は、区民の財産です。70年もの定期借地権付きで所有権を維持したとしても、その内容は、区民福祉の向上につながるものではなく、事実上、JR東日本の開発事業に差し出すに等しいものです。また、区民の合意も、議会の合意も得られないまま、基本協定締結を行うことは、必ず禍根を残すものになります。2017年度内の基本協定締結を中止し、計画内容を再検討することを強く求めます。


 

[PR]
# by YYkiriko | 2018-02-27 17:58 | Comments(0)

わいわい通信2月号発行しました

c0120926_11473708.jpg


c0120926_11482102.jpg


[PR]
# by YYkiriko | 2018-02-17 11:50 | Comments(0)

ワイワイ通信 12月号発行しました

c0120926_18551389.jpg
c0120926_18552353.jpg


[PR]
# by YYkiriko | 2017-11-30 18:56 | Comments(0)

「保育料値上げ」議案を自民・公明・民進が可決!子育て支援に逆行許せない!

10月11日の板橋区議会本会議で、区長が提案した来年4月からの認可保育所の保育料値上げ議案が自民党・公明党・民進党の賛成で可決となりました。子育て支援に背を向ける姿勢は許せません。

区は、待機児童対策で保育園を増やしたことで、保育の予算が増えたことを理由に保育園利用者と、保育園を利用していない人の負担の公平性だとしています。利用者の9割に影響するものです。

日本共産党区議団は、そもそも保育料の算定根拠に施設整備費や人件費を入れていること自体を批判し、経費に占める保育料割合を引き上げる根拠が不明瞭であること、厳しい暮らしとなっている子育て世帯へ負担軽減こそ行うべき、低所得対策も不十分だと反対しました。

同日、「消費税増税中止を求める陳情」を、「社会保障のためには増税は必要」と言って反対しておいて、社会保障である保育料値上げを推進し、国保料の負担軽減を求める陳情も不採択にする人たちに、政治を任せられません!

子育て充実!消費税増税中止!暮らしを守れ!の願いは日本共産党へ!

[PR]
# by YYkiriko | 2017-10-21 22:46 | Comments(0)

SОGI(性的指向と性同一性)の当事者と懇談

c0120926_16395841.jpg
 本日(9月29日)、区役所にて、いわゆる性的指向と性同一性「SОGI」の当事者の方と懇談しました。板橋区や区教委の状況、区議団のとりくみなどを紹介しながら、自分の「性」に気づいた時やカミングアウトした時の様子や気持ち、職場や地域で暮らしていくことにどれだけたくさんのハードルがあるのか、当事者の話を聞いて少し知ることができました。時には、傷つくこともあるその状況をたくさん話していただきました。板橋区でもまだまだハードルが多く、やるべきことがあると感じました。

[PR]
# by YYkiriko | 2017-09-29 16:54 | Comments(0)

西台駅前の歩道拡幅が実現します!

都営三田線「西台駅」前の都道の歩道の拡幅工事が今年度中に始まることが東京都から情報提供があったと土木部計画課長さんからお知らせいただきました。
歩道が狭く危険であることから、区議会でも私も含めて、各会派から提案されていた案件です。
東京都建設局第四建設事務所からの資料を添付します。

c0120926_17312611.jpg

[PR]
# by YYkiriko | 2017-07-31 17:32 | Comments(0)

児童相談所の人材確保と財政支援求める意見書が上がりました

日本共産党区議団が提案した意見書が全会派一致で可決されました。

c0120926_17331007.jpg

[PR]
# by YYkiriko | 2017-06-21 17:33 | Comments(0)

自動交付機廃止の条例改正が可決!―共産党・無所属が反対

 本日、板橋区議会第2回定例会が終了しました。

 区民カードで証明書などを発行することができる「自動交付機」を廃止する条例改正が、賛成多数で可決されました。
 日本共産党と無所属議員が反対しました。
c0120926_17152567.jpg

 自動交付機は、この条例改正によって今年の9月末で「廃止」となります。
 区は、マイナンバーカードでコンビニエンスストアでの証明書発行ができること、自動交付機のリース料削減を理由にしています。
 しかし、現在、区民カードは約24万枚発行されています。一方で、マイナンバーカードの交付は約5万枚です。交付率は、10.5%にすぎません。
 マイナンバーカードを交付していない人は、区の窓口に行くしかありません。
 利用者にとっては、マイナンバーカードの情報流出への不安を我慢するか、窓口での発行を迫られます。
 賛成討論に立った自民党議員は「サービス向上だ」としていますが、むしろ不便さを強要されるようなものです。

 住民サービスを後退させて、マイナンバーカード発行を推進する区の姿勢は許せません。
 
(自動交付機の図は区ホームページより)
 
利用者には、すでにハガキでご案内が届いています。
みなさんのご意見をお寄せください。


●この議案に対する日本共産党区議団の大田伸一議員の反対討論全文は、以下の通りです。

議案第40号板橋区手数料条例の一部改正する改正案、及び第41号板橋区印鑑条例の一部を改正する条例案について、反対の立場から討論を行います。

反対理由の第一は、この二つの議案が、いたばし区民カードを利用した自動交付機による交付サービスを廃止するものであり、現時点で、マイナンバーカードを利用したコンビニ交付のみにすることは、行政サービスを縮小することに他ならないからです。

なぜなら、4月30日現在の交付では、区民カード24万8340枚に対して、マイナンバーカード交付は5万8709枚であり、その交付率は10.5%に過ぎません。さらに実際の各種証明書交付の平成28年度実績は、自動交付機の利用は26万7718部に比べ、コンビニ交付は1万420部に過ぎません。

区は、自動交付機での交付終了の案内はがきを利用者に送付し、「マイナンバーカードが便利です。この機会にマイナンバーカードを申請しましょう」と、マイナンバーカードの申請を区民に求めています。区民から長く利用されてきた区民カードを一方的に廃止して、持つ持たないは強制されないはずのマイナンバーカードだけにして、マイナンバーカードが便利だというのは、道理がありません。区民が証明書を必要とする機会はたくさんあるわけではありません。自動交付機を廃止すれば、マイナンバーカードの普及が進むわけではありません。それならば窓口で十分と考える区民が多いはずです。

そもそも、マイナンバー制度は、役所が効率的に事務処理できるように、民間が事務作業を行う制度です。利便性はあくまで副次的なものです。コンビニ交付が便利だと区はいいます

が、顔認証つきの手続きまでしてマイナンバーカードを持つ煩雑さを区民に求めているのは、区民サービスよりカードの普及のみを目的にしているからです。区民サービスの充実という自治体の本来の目的から逸脱しています。

反対する第二の理由は、マイナンバーカードに今後さまざまな機能が付与されれば、そのカードを不正利用された被害はかつてなく甚大になる危険性が高くなっていくからです。政府は、健康保険証や各種免許証と一体化を検討しており、民間からは銀行カードやポイントカードの一体化まで求められています。マイナンバーの個人情報保護は名ばかりで、個人情報の流失は、民間調査機関の結果によると5年間で累計7545万人分に達していると報じられています。しかも、これには未上場企業、官公庁、自治体は含まれていないため、実際の流失は計り知れません。さらに、9月からマイナンバーの個人向けサイト「マイナポータル」の本格的運用に合わせて、LINEと連携することも発表されました。LINEは過去には個人情報の流失があったことなどと合わせ、マイナンバー制度そのものの個人情報流失の現実を前提に、マイナンバーカードの安全性を考える必要があります。しかも、国会では、マイナンバーの個人情報は、本人の承諾なしに警察に、あるいは防衛省にJLISから提供されていることが確認されています。

 マイナンバー制度は、原則として生涯変わらない一つの番号に、さまざまな個人情報を紐づけして管理し、名寄せやデータマッチングすることを可能にする制度です。国家が国民を管理するために、マイナンバー制度を無制約に利用できるとすれば、それは国家による個人情報の監視国家に他なりません。また、マイナンバーと紐づけられた大量の個人情報が、収集・利用されれば、本人が知らないところで、その本人に関する大量の個人情報を含むデータベースが形成され、利用されかねません。それは警察などとすでに始まっています。情報漏えいや「成りすまし」等の被害は、現実のものとなりつつあります。

このような危険性があるマイナンバー制度のもとでICチップ入りのカードの普及拡大を、積極的に進めてよいというものではありません。制度の危険な本質から考えると、地方自治体は運用の危険な面から、住民の権利を守り、必要な救済制度をしっかりつくることこそ必要です。議案は、マイナンバー制度に対する板橋区の姿勢が問われたものです。以上で討論を終わります。」



[PR]
# by YYkiriko | 2017-06-21 17:11 | Comments(0)

いわい桐子のわいわい通信


by YYkiriko
プロフィールを見る
画像一覧